特別養護老人ホームで実施されている便秘対策

特別養護老人ホームに勤務して3年経ちますが、その間利用者の便秘対策に力を入れてきました。高齢者の便秘には大腸がん、腸閉塞などの疾患で腸管が狭くなることにより起きる器質性便秘と、腸の機能の低下で起きる機能性便秘に分かれます。

機能性便秘には、鎮痛剤による影響もあります。さらに細かく分かれると、大腸の蠕動運動が弱くなることで起きる仕官性便秘、大腸が痙攣して起きる痙攣性便秘、直腸反射が弱くなることで便意を感じにくくなる直腸性便秘があります。

便秘が続いている場合、下剤を服用することにより排便を促していますがそれでも出ない場合は浣腸をして排便を促しています。そのため利用者から突然の腹痛の訴えがあったり、不快感を訴えたりしていました。そこで、極力下剤服用による排便促進を減らそうと施設を挙げた取り組みを行いました。

まず、食物繊維の接種を促すことを始めました。腸の蠕動運動を促すことを目的としています。さらに、十分な水分摂取量を確保できるように1日1500mlの水分を取れるようにお茶以外にもジュースやスポーツドリンクを提供しています。

ヨーグルトや牛乳などの腸の動きを活発にさせる食品も多く取り入れるようにしました。取り組みを行う前は、利用者によっては食事の際も水分を一切取らず水分摂取状況を調べると1日にわずか200~300mlほどしか接種していない利用者もいました。水分摂取が難しい利用者には水分を多く含む果物やおやつを提供して3か月ほど様子観察しました。

その結果、1週間に1度ほどしか排便の無かった利用者が2日に1度のペースで排便が出るようになりました。また、便失禁のある利用者も便意を感じやすくなりトイレでの失禁の回数も減りました。

と同時に脱水症状を訴える利用者も減って、体温が37度近くあることがしばしばあった利用者も平熱を保つことが多くなりました。時間的に余裕があれば、体操をして運動を行うことで身体機能の低下の予防も行っています。水分摂取により身体機能の改善もできたため、便秘解消もできました。